はじまり。

ひきこもりが特技になる時代が来てしまった。

ほんの数年前まで、就業につながるような学歴や社会経験を持たず、「ひきこもり経験を希少価値として活かせる可能性はないか?」などと長年くすぶっていたことを思い出す。いまは幸い、PCやブログ運営の経験値を活かす方向で活路を見出せたけど、そのあたりは別の機会に書くとして……。

慣れない会社勤めをなんとかこなす一方で、オンラインだけでなく実店舗でも気軽に買い物をしたり、時々ライブに行くようになったり、飲み会やランチやアート鑑賞に誘われたりと、家の外での楽しみを少しずつ開拓していた最中だった。のに。

「外出自粛要請」「緊急事態宣言」「ステイホーム週間」

2020年春、新型コロナウイルスが、ヒトの社会の形を現在進行形で急変させている。
確立された治療法もなければワクチンもなく、急激な感染拡大をできるだけ抑え込むべく、人と人との接触を避ける方策が世界各国で行われている。

ライブはほぼ全てが中止になり、飲食もテイクアウトやデリバリーが望ましいとされるようになった。娯楽施設も軒並み休館を続けている。お花見すら今年はまるで禁忌になってしまった。私の派遣先の会社は、原則テレワークとのお達しが出てからもうすぐ2ヶ月になる。平日の楽しみだった、都心の美味しいランチやキッチンカーとの縁はすっかり切れた。仕事帰りにスイーツを買う機会もなくなった。

要は、仕事も娯楽も、できるだけ家の中で完結することが求められている。
これはもちろん私だけの出来事ではなく、いま日本の各地で、世界の各地で起きていること。

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で、私は幸い、家に居続けることに関してはベテランだ。
ネットを介したテレワークはクラウドソーシングで経験済みだし、自分が楽しめる家での過ごし方もいろいろと知っている。
ゲーム、料理、コーヒーや紅茶を淹れる、動画鑑賞、読書、通販、ベランダ菜園……。お金が少なくても、家から出なくても、自分を責めることがあっても、それなりに楽しかった日々にはどんな風に過ごしていたか? それを思い起こせば、日々を楽しむヒントはいろいろと出てくる。

さっきもひとつ、心が充足する趣味を思い出した。それが、こうしてネットに文章を書くこと。
無職の自分を責める必要がなく、遊ぶことに後ろめたさを感じる必要もない、そんな今は、「書く人でいる」のに良いタイミングなんだと気付いた。

しばらく書けずにいる日記の代わりに、誰にともなく、また色々書いてみようと思う。

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チーズホットクの写真

スーパーで見かけて買ったチーズホットク(冷凍食品)。
勤め先の近くに「ジョンノハットグ」があって時々気になっていたけど、買ったことは一度もなかったので。
中のチーズもソーセージも安っぽい味。SNSで見たようにチーズが伸びはしたけど。
ジョンのはもうちょい美味しいのかなあ。